日本臨床外科学会 令和4年度優秀論文賞 受賞コメント
1)原著
第83巻8号
「BRCA1/2遺伝学的検査保険適用拡大後の検査施行症例の検討と今後の課題」
昭和大学外科学講座乳腺外科部門
成井 理加他
この度は、優秀論文賞を授与していただき誠にありがとうございます。ご指導いただきました先生方や査読・編集委員の先生方に心より御礼申し上げます。BRCA遺伝学的検査が保険収載され同検査を行う機会が増えてきている中、今回の論文が今後の乳癌診療の一助になればという思いで執筆させていただきました。この賞を励みに今後も臨床や研究に精進して参りたいと思います。この度は本当にありがとうございました。
2)臨床経験
第83巻2号掲載
「妊娠中の急性虫垂炎に対する虫垂切除術」
福岡赤十字病院外科
畑井 三四郎他
この度は優秀論文賞を頂き心より感謝申し上げます。福岡赤十字病院外科の先生方をはじめ、日頃よりご指導いただいております九州大学病院第一外科の先生方、また、ご助言いただきました福岡赤十字病院産婦人科、病理診断科、放射線科の先生方にこの場を借りて心より感謝申し上げます。また、査読いただきました先生方、関係者の方々に深く御礼申し上げます。虫垂炎は若手外科医として馴染みのある疾患ではございますが、こと妊娠中の併存となると判断に困る場面も多いかと思います。今回の報告が何かの形で診療のお役に立てれば幸いです。
3)症例報告 ①乳腺・内分泌領域
第82巻11号掲載
「乳癌術後の傍腫瘍性神経症候群による脊髄炎の1例」
山口県立総合医療センター外科
藤井 雅和他
この度は、大変名誉ある賞に選出頂き誠に有難うございます。査読者・委員会の先生方、編集に関わる皆様、そして現場でご指導・サポート頂きました当院外科・病理診断科・脳神経内科の先生方に心より感謝申し上げます。今回、傍腫瘍性神経症候群という初めての病態を経験させて頂き、非常に勉強になりました。われわれの経験したこの稀な病態が今後の皆様の診断・治療の一助になれば幸せに思います。今回の受賞を励みに、今後も臨床に取り組んで参りたいと考えております。この度は誠に有難うございました。
3)症例報告 ②上部消化管領域
第83巻5号
「二期的食道再建を前提に大動脈グラフト大網被覆をした大動脈食道瘻の1例」
三井記念病院消化器外科
武内 寛他
この度は優秀論文賞に選出していただき誠にありがとうございます。ご指導いただいた森 和彦先生をはじめ、共著者の方々や査読者の皆様に心より御礼申し上げます。三井記念病院では日頃から他科同士が緊密に連携しています。そのため大動脈食道瘻のような致死率の高い疾患であっても、消化器外科と心臓血管外科が協力し合うことで救命することが出来ました。この症例報告が大動脈食道瘻の治療の一助になる事を願います。今回の賞を励みに今後もより一層精進をし、1人でも多く目の前の患者さんの命を救えるよう、尽力していきたいです。
3)症例報告 ③下部消化管領域
第83巻6号
「8年間空置した小腸・大腸に多発したCrohn病合併炎症性腸疾患関連癌の1例」
JCHO東京山手メディカルセンター大腸肛門病センター
古川 聡美他
この度は優秀論文賞の授与、誠にありがとうございます。本学会誌に収載される論文は、外科全般にわたる広範囲な分野で症例報告から手術手技に至るまで幅広いものです。しかし、私の専門である肛門疾患やIBDに関する論文が少なく残念に思っておりました。IBDは罹患患者数が年々増加しており、それに伴う手術も増加しています。ぜひ一般外科の先生方にもIBD外科における問題に関心を持っていただければと思い、本学会誌を選んで投稿させていただいたので、この評価は大変嬉しく思います。重ねてありがとうございました。
3)症例報告 ④後腹膜・腹壁領域
第83巻7号
「Endoscopic component separationを併施した巨大鼠径ヘルニアの1例」
聖隷浜松病院ヘルニアセンター
宮木 祐一郎他
この度は栄えある日本臨床外科学会優秀論文賞に選出いただき、誠にありがとうございます。日頃より当院ヘルニア診療を支えてくださっている聖隷浜松病院の皆様には心より感謝申し上げます。本論文は困難症例に対する工夫、他疾患に対する手技を応用した報告になります。日々困難な症例に立ち向かわれている皆様と共有させていただき、より良いより安全な医療を提供する一助となればと報告させていただきました。今回の受賞を励みに、尚一層の努力を惜しまずに精進して参ります。
3)症例報告 ⑤肝・胆・膵・脾領域
第83巻6号
「十二指腸分類不能紡錘腫瘍の1例」
名古屋大学大学院医学系研究科消化器外科学
山中 雅也他
この度は、令和4年度優秀論文賞にご選出頂きましてありがとうございます。査読者の先生方や編集委員の皆様、そしてご指導頂きました諸先生方に心より感謝申し上げます。今回、非常に稀な腫瘍で、診断に難渋した症例を経験いたしました。症例報告ではありますが、この経験の共有がどこかで診療の一助となる機会があればという思いで投稿をいたしました。今回の受賞を励みに、今後も精進して参りたいと考えております。この度は誠に有難うございました。
3)症例報告 ⑥心血管・呼吸器・小児・救急・その他領域
第83巻7号
「人工血管感染に起因した感染性冠動脈瘤の1例」
明石医療センター心臓血管外科
三里 卓也他
この度、歴史ある日本臨床外科学会雑誌におきまして令和4年度優秀論文賞を受賞できましたことに大きな喜びと感謝を感じております。手術、外来などの診療業務に忙殺される毎日ですので、こういったアカデミックな領域は縁遠く思っておりました。今回の受賞を糧に市中病院の臨床医でも診療業務だけで無く、意義ある学術活動を行えるものと信じ精進していこうと思います。また、学会内ではマイノリティーである心臓外科領域に対しても同列での御配慮をいただけますこと、編集委員会含め学会の姿勢に改めまして感謝いたします。