更新日:2020年7月13日
4.乳癌検診
- マンモグラフィを用いた乳癌検診は、乳癌による死亡率減少効果があり、世界的に実施されている検診法です。
- 国が推奨している方法は、マンモグラフィ検査で、40歳以上の女性に、2年に1度実施します。
- 地域や職域検診によっては、超音波検診を行っている場合がありますが、この方法では、死亡率減少効果があるかはわかっていません。
- 検診結果で精密検査が必要となった場合は、乳癌になったという訳ではありません。多くは正常乳腺がたまたま異常に見えたり、良性疾患だった場合です。過剰に心配する必要はありませんが、必ず精密検査は受けてください。
- 検診を受ければ、100%大丈夫というわけではないので、定期的に乳房を触ってみてください。
乳癌検診の実施方法
2013年国立がん研究センターから「有効性評価に基づく乳がん検診のガイドライン2013年度版」が発行されました。以下が重要な点です。
- マンモグラフィ単独法(40-74歳)
40-74歳を対象として、死亡率減少効果を示す相応な証拠があります。
対策型検診(例として住民検診)・任意型検診(例として人間ドック)としての実施を勧めます。 - マンモグラフィと視触診の併用法(40-64歳)
40-64歳を対象として、死亡率減少効果を示す相応な証拠があります。
対策型検診・任意型検診としての実施を勧めます。
ただし、視触診が適正に行われるための精度管理ができない状況では実施すべきではありません。 - その他の方法
40歳未満を対象としたマンモグラフィ±視触診、視触診単独法、超音波は死亡率減少効果が不明なことから、対策型検診としての実施は推奨しません。任意型検診として実施する場合には、死亡率減少効果が不明であることと不利益について適切な説明を行うべきです。
- ●がん予防・検診研究センター「有効性評価に基づく乳がん検診ガイドライン」
- http://www.ncc.go.jp/jp/information/press_release_20140416.html