更新日:2017年11月22日
2. 日本における医療保険制度の現状
すべての日本国民は何らかの公的医療保険に加入しています。すなわち日本では、国民皆保険制度をとっており、この特徴は次のとおりです。
- ①国民全員を社会保険方式による公的医療保険で保障
- ②医療機関を自由に選べる(フリーアクセス)
- ③安い負担で高度の医療を受けられる。
- ④基本的には社会保険方式であるが、国民皆保険を維持するために公費を投入
3. 日本における医療保険の財源
医療保険の種類には市町村国民健康保険、全国健康保険協会管掌健康保険、組合管掌健康保険、共済組合、前期高齢者財政調整制度、後期高齢者医療制度があります。
それぞれの医療費は市町村国民健康保険約10兆円、全国健康保険協会管掌健康保険約5兆円、組合管掌健康保険と共済組合で約5兆円、前期高齢者財政調整制度約6兆円、後期高齢者医療制度約14兆円です。
すなわち、日本における現在の医療費の総額は約40兆円で、そのうち48.6%が保険料、12.3%が患者負担、38.4%が公費で賄っています。
医療費の患者負担割合は原則義務教育就学前の6歳までは2割、6歳から70歳までが3割、70歳から75歳までは2割(一部1割)、75歳以上は1割です。ただし現役並み所得者は70歳以上でも3割の負担となります。
この患者負担料金は医療機関の窓口で支払います。
4. 医療保険での給付の内容
医療費である診療報酬は診療報酬点数により外来、入院、医学管理、在宅、検査、投薬、注射、処置、手術等細部にわたり国により決められています。
一方療養の給付と直接関係のないサービス等は実費徴収が必要となります。例えばおむつ代、証明書代、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチン等の予防注射代などです。