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お知らせ

令和3年3月

会員各位

日本臨床外科学会
編集委員会
委員長 宇田川 晴司

編集委員会からのお知らせ


1)本誌掲載論文の英文誌再投稿に関する注意と、英文誌再投稿の推進について


 近年、会員の皆様には、自身の経験や研究を論文化する場合、英文論文にしようという機運が高まっております。このことは大変歓迎すべきものでありますが、英文論文作成の経験の浅い方々にとってはその障壁は邦文論文作成に比して高く、また、国内の医師の間に情報を早く広く伝達できるという意味で、邦文論文の意義が失われたわけではありません。このような観点から、先ず本誌のような邦文雑誌に投稿し、査読、推敲を経て邦文論文となったものを、英文化しようと考えるのは妥当なことであり、本誌がその様な目的で活用されることも歓迎すべきことと考えます。
 しかし一方、近年情報技術の発達に伴い、二重投稿・二重発表に関する規制がますます厳格化され、この点に注意をしないと不正を疑われ、研究者としての信用を失墜することにもなり、この点十分な注意が必要です。本誌では既に、2001年第62巻6号,1359-1361頁の出月康夫著、“CONSENSUS STATEMENT ON SUBMISSION AND PUBLICATION OF MANUSCRIPTS” (以下、“CONSENSUS” )をもって、本誌掲載論文英文化の時の指標とすることをアナウンスして参りましたが、そこに記載されている事項は列挙されている雑誌の範囲内での合意であり、その合意も時代とともに変化してゆくことが懸念されます。その後、医学系雑誌編集者の団体であるICMJE(International Committee of Medical Journal Editors)より明快な基準が示され、現在はICMJEの“Recommendations”の中の“Overlapping publications”の“3. Acceptable Secondary Publication”の基準に則っていれば、ほぼすべての雑誌が、英文化投稿論文の受理を認めるものと考えられます。2001年の“CONSENSUS”では、英文化された論文がprimary publicationなのかsecondary publicationなのかの区別については必ずしも明確ではありませんでしたが、ICMJEの基準に沿えば、すべての翻訳論文はsecondary publicationとされます。Acceptableとなる要件として、以下のことが挙げられています。


 Primaryの論文がMedlineに収載されている場合、secondaryの論文はMedlineに収載されないとされていますが、本誌に関してはこの項目が当てはまらないので、secondaryの論文が掲載された雑誌の扱われ方に従って、secondary publicationであってもMedlineに収載されると考えられます。
 本編集委員会は、この基準に則って本誌掲載論文を翻訳して英文誌に投稿したいという申し出があれば、原則としてこれに対する許可証を発行します。その際、2つの論文の内容に相違のないことなどを編集委員会として確認するため、secondaryの投稿がacceptされた段階で、acceptされた段階の原稿を本編集委員会にご提出いただきます。翻訳論文がsecondary publicationとしての基準を満たしていないことが判明した場合、本編集委員会より相手編集者にその旨を報告いたします。
 なお、この様に、本編集委員会は掲載論文の英語化を許容、推進する方針を取っておりますが、必ずしも本誌以外の邦文誌の編集者が同様の方針を取っているとは限りませんので、その点は十分にご注意願います。


2)本誌掲載論文の学術的二次利用について


 本誌投稿規定には、その総則において、「本誌に掲載された論文の著作権は,本学会に帰属する」ことが明記されています。これに従い、著者、および第三者に本誌掲載論文やその一部について二次利用の希望があった場合、本編集委員会に願いを提出し、許可を得ていただいています。筆頭著者以外からの願いの場合には、通常筆頭著者に同意の確認をしております。この度、医療分野の人工知能の研究に、本誌に掲載されJ-Stageで公開されている症例報告のPDFの一部から得たテキストデータを利用し、そのテキストデータと研究者の注釈データを研究者の所属する研究機関のホームページに公開したいという希望がありました。編集委員会で討議した結果、利用の目的が純粋に学術的なものであり、記述内容の医学的判断に直接立ち入るものではないため、テキストの著作権が本学会に帰属することを明記するという条件のもと、使用を許可いたしました。今後とも、今回の例の様に、編集委員会で妥当と判断された学術的二次利用に関しては、著者の了解を得ることなく編集委員会が許可をする場合のあることをご了解ください。