トップ > 一般のみなさま

一般のみなさま
投稿写真

山本 伸 会員(東京女子医科大学病院 消化器病センター)撮影
2016年4月 江戸 大櫻

更新日:2019年5月27日

(2) 症状について

食道がんは、早期には自覚症状がないことがほとんどです。がんの進行に伴い症状が出現します。症状としては、がんの食道内の発育に伴う狭窄(内腔が狭くなる事)症状と、がんの周囲臓器への発育や転移による症状に大別されます。

狭窄症状―飲食時ののど・胸の違和(不快)感やつかえ感。

周囲臓器症状―胸や背中の痛み、咳・痰、声のかすれ(嗄声)。

1)胸の違和(不快)感

飲食物を飲み込んだときに胸の奥に軽い痛みを感じる、熱いものを飲み込んだときにしみる感じ・胸やけがするといった症状があります。これらの症状は一時的に消えることもあります。

2)つかえ感

がんの進行とともに、食道の内腔は狭くなり、飲食物が通りにくくなり、固形物がつかえやすくなります。しかし、内腔が小指程度の細さになってやっと自覚する事が多いので注意が必要です。飲み物は通過するが、固形物は通過しづらい時は要注意です。これらの症状は、がんの場所が食道のどの部位にあっても、のどの違和感・つかえ感として自覚する事もあります。がんがさらに大きくなると、食道をほぼふさいで、水分も通らなくなり吐き出すことが多くなります。

3)胸や背中の痛み、痰・咳、声のかすれ(嗄声)

食道は、胸の中では背中(脊椎)側に位置しており、周囲臓器(気管・肺・大動脈・心臓)と近接しています。がんが進行して食道の外壁を越えて、周りにある肺、背骨、大動脈などに広がると、胸の奥や背中に痛みを感じるようになります。また、肺・気管や気管支などに及ぶと、食事の際に痰や咳が増え、肺炎を起こし易くなります。また、食道がんは声帯の動きを調節している神経(反回神経)の周囲のリンパ節に転移する事が特徴であり、この神経へがんが進行すると、声がかすれ(嗄声)てきて、飲み物を飲み込む時にむせる事が多くなったりします。