トップ > 一般のみなさま

一般のみなさま

投稿写真

関川 敬義会員
(加納岩総合病院 外科)撮影
2014年11月 河口湖にて
更新日:2016年4月11日

(2) 乳癌発症に関連する因子

  • 乳癌は環境要因と遺伝要因が複雑に関連して発症します。
  • 女性ホルモンは乳癌の発生や増殖に深く関係していることが知られています。環境要因の多くは女性ホルモンと関連のあるものが多いです。
  • 表2.1に環境要因として、乳癌の発症に関連するリスク因子をあげました(乳癌診療ガイドライン2疫学・診断編2013年版からの抜粋)。記載されている一つの因子のみで乳癌は発症せず、色々な環境因子や遺伝因子が複雑に関連して発症すると考えられています。
表2.1 乳癌発症に関連する因子
因子 乳癌発症リスク
増加 減少
アルコール ほぼ確実  
喫煙 ほぼ確実  
食餌摂取 不明  
乳製品摂取   可能性が示唆
大豆、イソフラボン摂取   可能性
肥満 閉経前   ほぼ確実
閉経後 確実  
成人期の高身長 確実  
早い初経 ほぼ確実  
遅い閉経 ほぼ確実  
初産年齢が高い 確実  
出産経験がない 確実  
授乳経験がない 確実  
運動 閉経前   不明
閉経後   ほぼ確実

遺伝性乳癌・卵巣癌

  • 家族(集積)性乳癌とは、家系に複数の乳癌がいることで、頻度は乳癌全体の20%ほどです。この中で遺伝要因が強く影響して発症するのが、遺伝性乳癌・卵巣癌(HBOC)症候群で、頻度は乳癌全体の5%ほどです。BRCA1またはBRCA2の遺伝子変異が原因で、乳癌が60-80%、卵巣癌が10-20%の頻度で発症します。
  • 両側乳癌、多発乳癌、若年乳癌が特徴的で、甲状腺癌、前立腺癌、膵臓癌なども家系内に発症する場合があります。
  • 現在保険適応外ですが、血液検査でこの2種類の遺伝子異常がわかります。
  • 異常があれば、乳房や卵巣の予防手術、薬剤による予防を検討することができますが、保険適応外で予防方法は十分に整備されていません。
  • この2種の遺伝子以外にも未知の遺伝子が存在する可能性があります。
BRCA1、2:本来この2つの遺伝子は細胞の修復や調節に関与する遺伝子ですが、機能異常を起こすと、乳癌や卵巣癌が発生してきます。
 

関連サイト:HBOCコンソーシアム