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一般のみなさま
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万代 恭嗣会員(東京山手メディカルセンター)撮影
2015年10月 秋の天風境

― 日本の医療費と医療を正しく理解するために ―

日本臨床外科学会名誉会長・外保連名誉会長 出月康夫

ま と め

1) 医療費は何故増えるのでしょうか?

  1. 人口の増加
  2. 人口の高齢化
  3. 医学、医療の進歩、新技術の導入
  4. 疾病構造の変化、対象の変化

B)わが国特有の医療費増加要因

  1. 病床数が多い、在院日数が長い
  2. 薬剤価格が高い、薬剤使用量が多い
  3. 医療材料価格が高い
  4. 検査が多い
  5. 受診回数が多い

などです。

2)わが国の医療費は外国と比べて多いのでしょうか?また、国はそのうちいくら支出しているのでしょうか?

3)医療費はどのように使われているのでしょうか?

 31兆円余りの医療費のうち、約8兆円が薬剤の費用、約2兆円が医療材料に使われています。保険で使われている薬剤の価格は世界一高く、また医療材料の価格も外国と比べて大変に高く設定されています。
 一方、病院の70%が赤字経営で、病棟・病院の閉鎖や統廃合がすすんでいます。このままでは病院医療は崩壊してしまいます。

4)わが国の医療は国際的にどのように評価されているのでしょうか?

5)このままでは日本の医療は崩壊する ―診療報酬の適正化が必要―

これを防ぐためには、診療報酬を適正なレベルまで引き上げることが必要です。

6)医療の崩壊を食い止めるために、何をなすべきか?

 人口の高齢化が進む中で医療費の増加が問題とされ、これ以上の増加を抑制するために次々と医療制度改革が実施されています。このような改革がこのまま進められることが本当に良いのか、医療の現場にいるといろいろな疑問が湧いてきます。国民の皆さん方も政府の発表するデータやそれをそのまま伝えるマスコミの情報を鵜呑みにするのではなく、自ら考え、発言し、行動していただきたいと思います。そのためには先ずわが国の医療の現状をきちんと知った上で判断していただくことが大切ではないかと思います。今回は、

1)医療費は何故増えるのでしょうか?

2)わが国の医療費は外国と比べて多いのでしょうか?また、国はそのうちいくら支出しているのでしょうか?

3)医療費はどのように使われているのでしょうか?

4)わが国の医療は国際的にどのように評価されているのでしょうか?

5)このままでは日本の医療は崩壊する ―診療報酬の適正化が必要―

6)医療の崩壊を食い止めるために、何をなすべきか?

などについて考えてみたいと思います。