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一般のみなさま
投稿写真

山本 伸 会員(東京女子医科大学病院 消化器病センター)撮影
2016年4月 江戸 大櫻

更新日:2019年7月31日

8.切除不能大腸癌への化学療法について

臓器転移のあるステージIV、他臓器浸潤、再発などで手術では取り切れない場合には、抗がん剤治療を行います。
しばしば用いられるものとして、3種類の抗がん剤を組み合わせたFOLFOX(フォルフォックス)療法とFOLFIRI(フォルフィリ)療法があります。どちらも同等の効果と言われています。初めに用いる抗がん剤(1次治療)はどちらかを開始し、効果が乏しくなった場合は次の抗がん剤(2次治療)に変更します。基本的には、2次治療においては1次療法において使用していない薬剤を投与します。
FOLFOX、FOLFIRI療法
*5-FU(5-エフユー), l-LV(アイソボリン), L-OHP(オキサリプラチン), CPT-11(イリノテカン)
これらの抗がん剤は外来通院で使用可能ですが、2日間以上の点滴が必要ですので、中心静脈ポートの植え込みが必要です。
■ポート造設
CVポート
最近では効果がほぼ同等で内服の抗がん剤と組み合わせたポートの必要ない抗がん剤(XELOX(ゼロックス)療法やIRIS(アイリス)療法など)も開発されています。
■ポートを使用しない抗がん剤の例
XELOX療法
さらに効果を高めるために、もう1種類の抗がん剤併用を検討されます。ras (ラス)遺伝子を調べ、変異の有無を参考にして併用する抗がん剤(抗VEGF抗体(ベバシズマブ、アフリベルセプト、ラムシルマブ)や抗EGFR抗体(セツキシマブ、パニツムマブ))を選択します。
b-raf遺伝子に変異のある場合は、FOLFOXとFOLFIRIを組み合わせたFOLFOXIRI(フォルフォキシリ)療法を使用します。
これらの抗がん剤は効果が高い反面、有害事象(副作用)もありますので、高齢者や基礎疾患を持つ患者さんの場合などには副作用のより少ない種類も選択可能です。どの抗がん剤を選択するかは主治医と相談して下さい。