更新日:2017年11月22日

5. 高額療養費制度

高額療養費制度とは、家計に対する外来及び入院治療費等の自己負担金が高額で加重とならないために、月ごとの自己負担限度額を超えた際に、その超えた金額を支給する制度です。

すなわち所得額及び年齢により決められた自己負担限度額を超えた負担金は、①医療保険毎、②医科、歯科別、③入院、外来別に適用され、後日払い戻される制度です。
自己限度額は例えば自己負担3割で一般所得者(標準報酬月額28万~50万円)の患者が100万円の医療費が掛かった場合、自己負担金は30万円となります。その内、自己限度額は80,100円+(医療費総額-267,000円)×1%の87,430円となり、300,000-87,430=212,570が高額療養費として後日払い戻されます。

図5 高額療養費制度

厚生労働省ホームページより

手続きは、まず医療施設の窓口で自己負担額を支払った後、加入医療保険事務局に申請し、払い戻しを受けます。前述のとおり自己負担限度額は年齢、所得に応じ決められています。

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表1
高額療養費制度の自己負担限度額(月額)
1)一般(70歳未満)
区分 自己負担限度額(月額) 多数回該当の場合
標準報酬月額
83万円以上
252,600円+(総医療費-842,000円)×1% 140,100円
標準報酬月額
53万~79万円
1,674,000円+(総医療費-558,000円)×1% 93,000円
標準報酬月額
28万~50万円
80,100円+(総医療費-267,000円)×1% 44,400円
標準報酬月額
26万円以下
57,600円 44,400円
低所得者
(住民税非課税)
35,400円 24,400円
2) 70~74歳(75歳以上。寝たきり等一定の障害があり認定を受けた65歳以上を含む)
区分 外来(個人ごと) 外来+入院(世帯ごと) 多数回回答の場合
現役
並み
標準報酬月額
28万円以上
44,400円 80,100+(医療費-267,000円)×1% 44,000円
一般 標準報酬月額
26万円以下
12,000円 44,000円  
I低所得者II
(住民税非課税)
8,000円 24,600円  
低所得者I
(住民税非課税、年金
収入80万円以下)
8,000円 15,000円  

また払い戻しまで数か月要するため、医療機関での支払を自己負担限度額までにとどめる事が出来る高額療養費の現物給付化の制度があります。これは加入医療保険の事務局に健康保険限度額適用申請書を事前に提出する事が必要となります。

6. 混合診療

混合診療とは公的医療保険が適応される保険診療と、それ以外の適応されない自由診療を併用することであり、日本では現状のところ一連の医療費は公的医療保険で許可された部分も含め全額患者負担となります。
2006年に保険外併用療養費制度が発足しました。
この制度は、保険適応外の国が定めた新しい医療技術や新薬の投与及び患者への特別のサービス等に限り、療養全体にかかる費用を保険給付分と自己負担分とに分けるため、患者負担は軽減され先進医療等を受け易くなりました。

7. 保険外併用療養費制度

保険外併用療養費制度には評価療養と認定療養に分けられます。

①評価療養

評価療養とは厚生労働大臣が定める新しい医療技術を用いた療養等であって、保険給付の対象か否か評価を行うことが必要な療養であり、以下の項目等があります。

  1. ア)先進医療
  2. イ)医薬品、医療機器の治験
  3. ウ)薬価基準収載前の承認医薬品の投与
  4. エ)保険適応前承認医療機器の使用

②選定療養

選定療養とは保険導入を前提としない被保険者の選定に係る特別の病室の提供やその他の療養であり以下の項目等があります。

  1. ア)特別の療養環境の提供
  2. イ)紹介なしの特定機能病院及び一般病床500床以上の地域医療支援病院への初診では5,000円以上の負担の設定(負担が必要でない場合があります)
  3. ウ)他院紹介申し出患者の上記500床以上の病院への再診では2,500円以上の負担の設定(負担が必要でない場合があります)
  4. エ)制限回数を超えて受けた診療
  5. オ)180日超入院

これらの療養を受けた時には、療養の基礎的医療部分については保険外併用療養費が支給され、その他の新たな医療や特別なサービスの費用については患者の自己負担となります。

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